「過酷な気候との不断の闘いはそのまま、北国に住む人びとの社会的・個人的発展を困難にさせる大きな要因である。北国の人びとに愛想のよさや市民生活を送るうえでの楽しみは欠けているとしても、彼らは不屈の精神と自立の精神において、南国の兄弟に優っている」これは尊敬する新渡戸稲造先生の言葉です。
私が青年会議所という団体を40歳に卒業し、出逢ったのが「夕張市」でした。ご承知の通り「ゆうばり」は日本で唯一の財政再建団体です。今まで知っていたつもり…頭では解っていたはず…だった地方の疲弊を肌で感じ、これはここだけの特別な出来事ではなく、日本全国各地方都市共通の課題であることを実感し、私の夕張市から小田原市、全国を行き来する旅路が始まりました。
1800の自治体はいづれ半分になると予想され、世界を見渡しても様々な国難に見舞われている我が国の状況であります。青年会議所活動で学んだ「利他の精神」を原動力に、ひとりでも多くの方が志を立し、日本国の未来を良くするべく様々な社会活動に取り組んでおります。
私は、日本の再建の為に歩み続けます・・・
「大事を成さんと欲する者は、まず小事を務むべし。
大事を成さんと欲して小事を怠り、
その成り難きを憂いて、成り易きを務めざる者は、小人の常なり。
それ小を積めば大となる。」
二宮尊徳(二宮金次郎)
私は、「自分さえ良ければいい」の考え方の先に夕張の破綻があったのではないかと考えます
お金持ちが偉い、会社の規模はデカければ凄い、それはそれで一理あるかも知れません
しかし、はたしてそれが日本人が最も大切にしていくべきことなのでしょうか
私の転機には何故か「震災」が起こっていて、
かけがえのない生命の儚さを感じたからこそ「転機」と感じたのかもしれません
一度きりの人生の中で、自分が本当にやれること、利他の精神だったり、他人の為に何か尽くすことができる人間が
私は誰よりも一番偉くて、尊い人だと心底思います
そして、自分自身もかく在りたい・・・強くそう決します
信念と覚悟を抱き毎日全国のどなたかとのご縁を介し、また友情を育み
これからも一歩一歩小さな歩みを進めて参ります
私のこの活動に共感や賛同を少しでも感じていただけたのならば
どうか皆さんも一緒に小さな一歩を歩んでいただければ幸いです
私たちが誇るかつての日本人の在り方のように
未来の日本人が今の私たちの在り方を誇ってくれるように・・・
上 田 博 和